自立と依存と協力の違い

投稿日:2019年11月22日

「依存しちゃダメですよ!」

 

何年も前…

仲の良かった友人に

何度も、そう言われていました。

 

でも…当時の私は、

人は、協力し合って生きているのに…

 

なぜ、依存は、ダメなの?

協力と何が違うの?

 

そもそも、私は、依存しているの?

 

友人の忠告を理解できずにいました。

 

そんなある日、久しぶりに、

先輩とお会いすることになりました。

 

中華街を案内してくださり…

先輩のオススメの中華料理屋さんへ。

 

中華らしい赤い四角の4人掛けのテーブル席。

向かい合わせに、先輩と座りました。

 

テーブルの上に、食事が並び、

食べ始めて、落ち着いた頃…

先輩が、少し神妙な面持ちで、

話し始めました。

 

「さとちゃん、

めんどくさいから、

かまってほしい時には、

『かまって』って言いなよ」

 

『えっ?!』

 

突然、そう言われて、

何のことだか?

私には、さっぱり、わかりませんでした。

 

きょとんとしている私を見て、

先輩は、続けました。

 

「私は、ガンだったんだ。

入院してね。

みんなが、お見舞いに来てくれて、

しあわせだったんだ。

 

でもね。

そのままじゃ、私は、死んじゃうんだ。

 

だから…

かまってほしい時には、

「かまって」って言おう!って

決めたんだ。

 

そしたら…

ガンが無くなったんだ

 

だから…

さとちゃんも、

かまってほしい時には、

「かまって」って言いなよ」

 

“ガンが無くなった。って…!”

先輩のこの話は、

私にとって、衝撃でした。

 

…と同時に、

私の中で、依存がダメだというのが

なんとなくだけど…

腑に落ちたんです。

 

それから…

この違いを他人に伝えたくて、

どう、伝えたらいいか?

考えました。

 

それが、ペットボトルくんと

タオルさんの話です。

 

ペットボトルくんは、

タオルさんに、頼まれなくても

タオルさんの望むことをしてくれます。

 

タオルさんは、

そんなペットボトルくんが大好きです。

 

ペットボトルくんのやさしさに寄りかかります。

毎日が、しあわせでした。

そんなタオルさんは、

最初は、「ありがとう♪」と言っていたのが、

やがて、当たり前になり…

 

最後は、やってくれないと

「なんで、やってくれないの?!」と

文句を言うようになります。

 

ペットボトルくんは、

そんなタオルさんに

嫌気がさして、離れて行ってしまいます。

 

ペットボトルくんが離れていくと…

タオルさんは、

“バタン”と倒れ込んでしまいます。

泣き崩れてしまいます。

 

感情の起伏が激しいです。

 

このように

「依存的」なタオルさんは、

「支えてあげたい」と思ってくれる

ペットボトルくんのような人を

引き寄せます。

 

そして…

ペットボトルくんは、

支えてあげることで

自分の価値を確かめようとします。

 

このような方は、

不倫やDVの場合が多いのです。

 

そして…でも…本当は、

タオルさんも、

ひとりでちゃんと立てるのです。

ひとりでちゃんと立っていれば、

ペットボトルくんが近くにいても、

離れたとしても、

倒れることも、ありません。

 

離れてしまっても、

泣き崩れるほどのことは、ありません。

この時のタオルさんは、

ちゃんと、自分で

お願いを伝えることができるし…

 

ペットボトルくんも、

お願いされてから、

自分の答えを決めます。

 

そんな風に、

話し合いをして、

それぞれが、自分ができることをして、

相手の役に立つ。

 

これが、本当の「自立」であり、「協力」です。

 

私には、医学的なことは、わからないけど…

 

病気の時の先輩も、

その頃の私も、

ちゃんと言葉で伝えずに、

カラダを使って、「かまってよ」って

言っていたんだと思います。

 

だから…

先輩は、「かまって」って

ちゃんと言葉で伝えるようになった時に

『ガン』という病気の存在が

不要になったのかもしれません。

 

アドラー心理学の

アルフレッド・アドラーは

こんな言葉を残しています。

 

 
 敗北を避けるために、

 

 時に人は自ら病気になる。

 

 「病気でなければ、できたのに…」

 そう言い訳して、安全地帯に逃げ込み

 ラクをするのだ。

 

その頃の私は、

病気になることで、

会社に行かなくて済む。

ということを手に入れていました。

 

「死にたい」と言うことで、

「かまってもらう」ということを

手に入れていたのかもしれません。

 

「かまって」と言えば、

断られるかもしれませんが…

「死にたい」と言えば、

ほとんどの場合は、心配してもらえるのです。

 

もちろん、当時の私は無意識でしたが…

それを選んでいたのだと思います。

 

冒頭の友人は、

そんな私を全部、お見通しでした。

 

夜中に「死にたい」と電話をしても…

『はい。どうかされましたか?』と

冷静に対応し…

 

心配してくれるという、

こちらの期待を裏切ることで、

自立を促してくれていました。

 

それでも、「死にたい」と言うと…

 

『怒りのエネルギーが溜まってると思うので、

自分自身でもいいし…

鏡の中の自分でもいいので、

殴って、エネルギーを発散してください。

ケガをするかもしれませんが…

死ぬことはないので…。

やってみて、終わったら、連絡をください。

じゃあ、やってみてくださいね』

と電話が切れました。

 

そうなると…

私は、やるしかありません。

 

でも…死にたいくせに、

痛いのは嫌だし…

大きな音を立てて、近所迷惑になるのも困るので…

自分の足を殴り続けました。

 

しばらく、殴って、疲れたので、

また、電話をしました。

 

「殴ってみたよ?」

『どうでしたか?』

 

「疲れた…」

『もう、大丈夫。寝れますね?

おやすみなさい』

 

友人が、一貫していたのは、

心配しない。冷静に対応する。ということ。

 

この友人と先輩のおかげで、

私は、自立への道を進み始めることができました。

 

もし、依存的なところがあるかも?

と思ったら…

相手へのリクエスト(お願い)を

きちんと言葉で表現することを

意識するといいかもしれません。

 

「死にたい」は、相手に対するお願いじゃないんです。

この時の相手へのお願いは、「かまって」です。

あるいは、「相談にのって」です。

 

また、もし、相手が依存してきていると感じたら…

冷静に、相手の自立できるというチカラを

信じて関わるということが大事だと思います。

 

そして…『自立』は、

ひとりで生きるということではなく、

自分がやるべき役割をこなしながら…

他の人に協力してもらう。

 

そんな提携先を増やすことかもしれません。

 

人によっては、

このことを「依存先を増やす」と

表現されているのかもしれません。

 

  

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